トランプ氏のコロナ「過小評価」にいっそう批判? 世界最悪の米感染状況

 【ニューヨーク=上塚真由】米国の新型コロナウイルスの感染者数は累計で約728万人、死者は20万人を超え、いずれも世界最多だ。新規感染者の増加ペースは7月下旬に鈍化したが、8月後半からは夏休み中の人の移動や学校再開を背景に再び加速している。冬の到来を前に一段と警戒感が高まっている状況だ。

 そんな中、トランプ大統領は11月3日の大統領選に向け、パンデミック(世界的大流行)からの回復を国民に懸命にアピールしていた。自身の感染が発覚する数時間前にも「終焉(しゅうえん)が見えてきた」と発言していた。

 トランプ氏は今年初めから「新型コロナはそのうち消えてなくなる」と繰り返し主張し、何カ月にもわたって公の場所でマスクを着用することを拒否。9月29日の第1回候補者討論会でも、民主党候補のバイデン前副大統領について「いつ見ても彼はマスクを着けている」などと揶揄(やゆ)する場面があった。

 それだけに、トランプ氏がコロナの脅威を過小評価し、被害を拡大させたとの批判がいっそう強まる可能性はある。米メディアでは、トランプ氏の感染が同氏の選挙戦に打撃を与えるとの予測が多い。

 ただ、情勢は容易には見通せない。トランプ氏が同情票を集めたり、コロナに打ち勝つ姿勢をアピールしたりすることもできる。2回目以降の候補者討論会が予定通りに行われなければ、選挙戦はますます混沌(こんとん)としてくる。米国の混乱に乗じ、ロシアなどがサイバー攻撃で選挙に干渉することも懸念されている。

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