新型コロナのワクチンめぐり政争激化 米大統領選 あおりで信頼も低下

 【ワシントン=平田雄介】11月3日実施の米大統領選を控え、新型コロナウイルスのワクチン開発をめぐる党派対立が激化している。共和党候補のトランプ大統領が「10月中にも完成する」と踏み込めば、民主党候補のバイデン前副大統領は安全性を懸念し「私は接種しない」と発言。9月の世論調査は接種を希望しない人が前月比で増えて6割に上った。政争のあおりでワクチンへの信頼が低下した可能性がある。

 米国では、政府が開発資金の一部を拠出したワクチン候補4つが、最終第3段階の臨床試験(治験)を実施中。このうち製薬大手のファイザーが開発中の候補の治験が10月中に終了するとの見通しが伝えられる。

 トランプ政権は9月16日、早ければ10月中にも米食品医薬品局(FDA)の緊急的な使用許可が得られる可能性があると発表。医療従事者や高齢者から順次ワクチン投与を始め、年内に1億回分の接種量を確保し、来年3月末までに全国民に行き渡ると説明した。

 治験やFDAの審査が未了の段階でワクチンの完成時期や確保量を予測したトランプ氏の発言は「選挙目当て」との指摘を受け、バイデン氏は「信用してはいけない」と批判した。

 こうした中、ワクチンが完成すれば接種を希望するかを尋ねた調査会社イプソスの9月18~21日の世論調査で「接種する」と答えた人は39%で、8月の47%から8ポイント減少した。「接種しない」は60%で、8月の53%から7ポイント増加した。

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