香港警察のメディア規制 記者協会が反発

 【香港=藤本欣也】香港警察がメディアの取材を制限する措置をとったことに対し、香港の記者たちが激しく反発している。香港記者協会など報道関連8団体のほか、ネットメディア約40社、大学の学生記者9組織がそれぞれ連名で規制の全面撤回を要求。「報道の自由」を保障した香港基本法(ミニ憲法)に違反するとして、司法審査を求める動きも出ている。

 警察は22日、メディアに関する指針を改めると香港記者協会などに通告。警察側がメディアとして取材を認めるのは、「香港政府新聞処に登録したメディアか、国際的に認められていて、有名な海外の新聞、通信、雑誌、ラジオ、テレビの各社が発行した証明書をもつ記者や社員」に限定することを明らかにした。

 これにより、対象者以外のメディア関係者は23日以降、警察への取材はもちろん、警察が行う記者会見への出席、デモ現場などで警察が封鎖したエリア内の取材ができなくなった。フリーランスや多くのネットメディアに所属する記者、大学・高校の学生記者らが排除されるとみられている。

 従来は、各媒体が発行した証明書や香港記者協会などの会員証があれば、誰でも取材可能だった。

 昨年6月に本格化した反政府デモの現場では、参加者らを厳しく取り締まる警察側と、それを取材・撮影しようとする記者との間でトラブルが頻発していた。

 民主派政党、民主党の立法会(議会)議員、許智峯氏は「報道の自由を侵害する措置だ。警察は自分たちの暴力が暴露されるのを恐れている」と非難。市民の「知る権利」が制限されるとの批判の声も上がる。

 一方、親中派や中国系香港紙は「ニセ記者を追放し真の報道の自由を守る措置」「(中国のように)政府が記者を管理する制度が必要だ」と主張している。

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