文大統領、北朝鮮や日本との防疫協力体を提案 国連演説で

 【ソウル=桜井紀雄】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は22日(米東部時間)、国連総会のビデオ録画による一般討論演説で、韓国と北朝鮮は「生命共同体」だと主張し、新型コロナウイルスなどをめぐる防疫協力が南北対話の端緒になると訴えた。その上で、韓国と北朝鮮に日本や中国、モンゴルが参加する「北東アジア防疫・保健協力体」の創設を提案した。

 文氏は、朝鮮戦争(1950~53年)勃発から今年で70年を迎えたことから「朝鮮半島に残る悲劇的な状況を終えるときが来た」と強調。休戦状態が続く朝鮮戦争の「終戦宣言こそが朝鮮半島で非核化と恒久的な平和体制の道を開く扉になる」と述べ、宣言実現に向けた国際社会の協力を呼びかけた。

 文氏は、防疫・保健協力体は多国間協力を通じて北朝鮮の「安全を保障する土台になる」と説明した。北朝鮮が国際社会の制裁に加え、新型コロナ対応や水害で経済的に困窮する中、防疫協力を、断絶した南北対話の呼び水にしたい考えだ。

 だが、北朝鮮は南北共同連絡事務所まで爆破し、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が水害復旧でも外部の支援を拒否する立場を示しており、北朝鮮が文氏の提案に応じる可能性は薄そうだ。

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