トランプ氏、最高裁判事の後任を26日指名へ 政争に発展

 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は22日、がんで死去した最高裁のギンズバーグ判事の後任候補について「26日に発表する」とツイッターで明らかにした。トランプ氏は、11月3日の大統領選の前に上院が指名承認の採決を行うべきだと表明したが、大統領選の民主党候補、バイデン前副大統領は「(後任の選定は)大統領選後までする必要はない」と主張し、事態は政争の様相を強めている。

 トランプ氏が21日にホワイトハウスで記者団に語ったところによると、後任候補は21日現在、5人まで絞り込まれ、いずれも女性だとしている。

 リベラル派のギンズバーグ氏の死去により、最高裁判事の構成はロバーツ長官も含め保守派5人、リベラル派3人となった。

 トランプ氏は保守派の判事を指名して最高裁での保守派の優勢を確立し、人工妊娠中絶の禁止や銃所有の権利擁護などの問題で保守派寄りの判断が優先されるようにしたい考えだ。

 米メディアによると、後任には連邦高裁判事のエイミー・バレット(48)、バーバラ・ラゴア(52)、アリソン・ラッシング(38)の各氏らの名前が挙がっている。

 上院で多数派を占める共和党のマコネル院内総務は21日、上院での演説で、後任判事の指名を承認する時間は「十二分にある」と語り、指名人事の迅速な承認を目指す方針を示した。

 上院(定数100)の現有勢力は共和党53、民主党(同党系無所属を含む)47。

 共和党議員のうち、穏健派のコリンズ、マカウスキ両氏は大統領選前の承認に反対を表明しており、あと2人反対者が出れば承認の採決は先送りになる。

 その上で大統領選でトランプ氏が敗北するか、共和党が上院で少数派に転落すれば指名人事は白紙に戻され、代わりにリベラル派判事が指名されるのは確実であるため、トランプ氏としては何とか大統領選前に決着をつけたい考えだ。

 最高裁判事の指名をめぐっては、オバマ前大統領が政権末期に保守派判事の死去に伴いメリック・ガーランド判事を指名した際、上院多数派の共和党が「大統領選の年に指名承認はできない」として手続きに応じなかった。

 民主党は、共和党による今回の指名承認の動きに「二重基準だ」と反発。一方、共和党は「大統領選前に駆け込みで指名承認を目指したのはオバマ氏も同じだ」と反論している。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ