国連制裁「復活」 イラン、米国の不当性強調

 【カイロ=佐藤貴生】トランプ米政権が対イラン国連制裁の全面復活を宣言した19日、イランのザリフ外相は国営テレビで「米国は暴漢のように振る舞っている」と批判し、国際社会に反対するよう呼びかけた。ロイター通信が伝えた。イラン核合意の当事国である英仏独や国連安全保障理事会の理事国が米の判断に異議を唱えるなか、イランは米の判断の不当性を訴えていく方針だ。

 イランは8月下旬、米政権が国連に制裁復活の手続き開始を通告したのを受け、それまで拒否してきた国内の核関連施設2カ所への国際原子力機関(IAEA)の査察を認めた。すでに1カ所の査察は終了し、今月中に2カ所目でも実施される見通し。協力姿勢をアピールし、国際社会の理解を広げる狙いがうかがえる。

 一方、最高指導者直属のイラン革命防衛隊のサラミ司令官は最近、米国に対するイランの攻撃は強力なものになると主張した。米国に対し、イランを出入りする物資の監視強化などに乗り出すことを牽制(けんせい)したとみられる。

 11月の米大統領選でトランプ大統領と争う民主党のバイデン候補は、15年に核合意を結んだオバマ前政権の副大統領で、イランが制約を守ればトランプ政権が離脱した核合意に復帰する考えを示している。

 このため、イランは当面、自ら目立った行動を起こすことは避け、米大統領選の行方を見守るとの見方も出ている。

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