台湾で弔問外交始まる 蔡総統、米高官と夕食 森氏「菅首相からよろしく」

 【台北=矢板明夫】台湾の蔡英文総統は18日、台北の総統公邸で訪台中の米国のクラック国務次官(経済成長・エネルギー・環境担当)のために歓迎夕食会を主催。双方は今後の米台関係の深化などで意見交換する。クラック氏は19日、台北近郊で行われる李登輝元総統の告別式に参列する。森喜朗元首相が率いる日本の弔問団も18日に台北入りし、弔問外交が始まった。

 クラック氏は18日、台湾の呉●(=刊の干を金に)燮(ご・しょうしょう)外交部長(外相に相当)、王美花経済部長(経済産業相)とも会談。台湾当局は8月末、米国との自由貿易協定(FTA)締結の最大の障壁とされる米国産牛肉と豚肉の輸入を2021年1月から全面的に解禁すると発表しており、クラック氏との交流を通じて対米FTA交渉の開始につなげたい考えだ。

 中国のサプライチェーン(供給網)からの脱却を目指す米国も台湾との経済提携を強化する思惑がある。

 一方、森氏は18日夕、蔡氏と会談し、「日本を出発する前に菅義偉(すが・よしひで)首相から『蔡総統と台湾の皆さんによろしく伝えてほしい』との電話があった」と発言。蔡氏は「台湾を代表して菅新内閣に祝福の意を表したい」と応じた。

 台湾当局関係者によると、李氏の告別式に当たっては当初、多くの外国の友人を招いた大規模な弔問外交を展開する案も検討されたが、各国で新型コロナウイルス感染が厳しい状況にあるため、感染防止の観点から招待客を日米など最小限に絞った。

 告別式は19日午前、新北市内にあるキリスト教系の真理大学の礼拝堂で行われる。李氏の母校、淡江中学校にも分会場が設けられ、一般市民も参列することができる。李氏の遺骨を同市の五指山にある国軍墓地に納める葬儀は10月7日に実施される。

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