防衛費を2%に 米国防長官が日本など同盟諸国に要求 対中露念頭

 【ワシントン=黒瀬悦成】エスパー米国防長官は16日、米政策研究機関「ランド研究所」で講演し、中国やロシアとの「大国間競争」に向けた同盟・パートナー諸国との関係を強化していく意向を示した上で、日本を含む同盟諸国に対し「防衛費を国内総生産(GDP)比で少なくとも2%に増額するよう要請する」と表明した。

 エスパー氏は「同盟・パートナー諸国は、互いの国益保護や安全の維持、共通の価値観の擁護といった共通目標を達成するため、米国と同様に防衛費を増額して(軍事的)能力向上に必要な投資を行うべきだ」と訴えた。

 トランプ政権は北大西洋条約機構(NATO)加盟各国に対し、防衛費を2024年までにGDP比2%超にする目標を早期に達成するよう要求してきた。

 一方、今年度の防衛白書によると、19年度の日本の防衛費はGDP比0・9%。米国は3・05%となっている。

 トランプ政権による防衛費の増額要求は、在日米軍駐留経費に関する特別協定が来年3月末に期限切れとなるのをにらみ、今秋にも本格化する駐留経費負担をめぐる交渉にも影響する可能性がある。

 ボルトン前大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が6月出版した回顧録によると、トランプ大統領は日本政府に対し、現行の約4倍となる年間80億ドル(8387億円)の負担を求めているとされる。

 エスパー氏は「私たちは今日の安全保障上の懸案に対処しつつ、将来の課題に備える集団的な責任がある」と指摘し、中国の軍事的脅威の増大などを念頭に「無関心は許されない。状況の変化を認識しなければ、私たちの価値観や安全が大幅に侵害され、さらなる挑戦を受ける危険が高まる」と訴えた。

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