英、離脱協定修正法案の基本方針を可決 EUとの交渉に影響か

 【ロンドン=板東和正】1月末に欧州連合(EU)から離脱した英国のジョンソン政権が発効済みのEUとの離脱協定について修正を加える内容の法案を英議会に提出した問題で、英下院(定数650)は14日、法案の基本方針の是非について審議し、賛成多数で可決した。EU側は法案を「国際法違反」と非難している。法案が成立すれば、自由貿易協定(FTA)など新たな将来関係の構築に向けた英EU間の交渉に影響する可能性がある。

 離脱協定では、英領北アイルランドとEU加盟国のアイルランドとの国境管理を復活させないために、北アイルランドの関税手続きは当面、英本土との境界でEU規則に従う方針が明記されていた。しかし、ジョンソン政権が9日に提出した法案では、英EUのFTA交渉が決裂した場合に、英本土と北アイルランド間の関税ルールはEU規則ではなく、英国が決めるとの内容が盛り込まれた。

 EU側は「協定は国際法の下で法的な効力を持ち、一方的な修正はできない」として、9月末までに法案を撤回するよう英政府に要求している。

 英メディアによると、14日の採決の結果、賛成は340票に上った。法案が英国の国際的な信頼を損なうとの懸念から、一部の保守党議員が造反したものの、反対は263票にとどまった。下院は今後、さらなる審議を行い、今月21日の週以降に法案の賛否を改めて採決する見通し。可決されれば、法案は上院で承認後、エリザベス女王の裁可により法として成立する。

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