国のリーダー、年齢は関係ない? 70代が争う米大統領

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 初の「70代対決」としても注目を集める米大統領選(11月3日)。共和党の現職、ドナルド・トランプ氏(74)と、民主党候補のジョー・バイデン氏(77)のどちらが選出されても就任時の最高齢記録を更新することになる。健康問題や年齢について米国民はどう捉えているのか。(石川有紀)

 「スリーピー・ジョー(眠ぼけたジョー)が、地下室から出てくる。78歳でもいいが、あれは悪い78歳だ」

 8月下旬、支持者集会で、トランプ氏はバイデン氏をこう揶揄(やゆ)した。

 トランプ氏はこれまでもバイデン氏の失言や記憶違いを年齢とからめて攻撃してきたが、健康不安説はトランプ氏自身にも浮上している。6月、陸軍士官学校の卒業式で足元がおぼつかない様子がカメラに捉えられると、ツイッターで「スロープが長く急だった」と即座に弁明した。

 国のトップの健康問題は、国のかじ取りにもかかわる国家機密だ。米大統領の任期は2期8年。74歳での再選を目指すトランプ氏に対し、バイデン氏は就任時に78歳となる。仮に2期務めた場合、退任時には86歳となるが、米メディアに2期務める可能性を問われ「もちろん」と意欲をみせている。

 米国人は、両氏の年齢をどう受け止めているのか。

 米カリフォルニア州出身の日系米国人で神戸大の簑原俊洋教授(日米関係)は、「年功序列など年齢を重視するのは儒教の影響を受けているアジア圏の文化で、米国ではそこまで重視されない」と説明し、選挙結果への影響は小さいとみる。さらに、「米国人は人種、性別だけでなく『年齢差別』についても日本人よりはるかに敏感だ」と説明する。

 背景には、1967年に制定された「雇用における年齢差別禁止法」により、大部分の職業で定年が撤廃されたことがある。

 さらに、米国の憲法で定める大統領と副大統領候補者の条件は、米国生まれの市民で35歳以上、14年以上米国に住んでいることとされており、年齢の上限はない。

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