韓国、対日関係改善探る 健康不安で感情的な報道

 【ソウル=名村隆寛】安倍晋三首相が辞任の意向を固めたことについて、韓国メディアは28日、一斉に速報で伝えた。韓国では安倍首相の健康不安説が浮上して以来、連日のように安倍首相の進退に関する報道が続いていた。

 いわゆる徴用工問題や輸出管理厳格化などで長らく対日関係が行き詰まる中、韓国の政界やメディアの多くは、関係悪化の原因が、慰安婦や徴用工などの「歴史問題」を蒸し返した韓国にではなく、日本、特に安倍政権にあると主張し続けている。

 韓国では、安倍政権のために日韓関係が悪化したという主張がメディアを中心に平然と語られており、安倍首相の退陣を期待するような風潮も強かった。

 中央日報は今週、東京発で「7年8カ月を超える長期政権に対する国民の疲労が加わり、安倍首相の健康異常説は雪だるまのように膨らんでいる」と報道。「2799日。歴代首相で最も長い在任日数を記録した日、安倍首相は在任中最も辛い時期を送っている」と伝えた。

 まるで安倍長期政権に日本国民がうんざりしているかのように決めつけ、安倍首相の苦悩を喜んでいるかのような報じ方だ。こうした報道は韓国では全く珍しくなく、安倍首相に対する特異な感情が表れているといえる。

 安倍首相の辞意表明について韓国政府は、28日午後4時の時点で特にコメントはしていないが、外交筋によると、首相の交代を対日関係改善の突破口にしたい意向のようだ。すでに次期首相候補について韓国メディアは、日本メディアの報道を引用するなどして報じ始めている。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ