米大統領選民主党大会 史上初のオンライン開催、熱気に乏しく

 【ワシントン=平田雄介】史上初のオンライン開催となった、11月3日の米大統領選に向けた民主党全国大会が20日閉幕した。ライブ中継や録画でつなぐ毎日2時間の映像は洗練された構成だったが熱気に乏しく、大統領候補のバイデン氏を売り出すプロモーション・ビデオのようだった。

 17日に始まった「バーチャル大会」は全米の有権者へのインタビューや政治家らの演説の映像で構成。過去の大会では、登壇者が聴衆の拍手や歓声に答えて手を上げたり、話の間を取ったりすることで一体感が生まれていたが、今回そうした場面はみられなかった。

 党大会のメイン行事は大統領候補の正式指名。全米各地の代議員が投票して指名候補を選ぶが、既にバイデン氏の候補指名が確実になり、対抗馬だった急進左派のサンダース上院議員が党内融和を訴えていたことも激しい抗議活動の可能性を低め、関心を呼びにくくした原因かもしれない。一方で、バイデン氏の指名に異議が出ていた場合、オンライン大会で議論を十分に交わす舞台を整えられたのかという疑問は残った。

 ただ、トランプ大統領が新型コロナウイルスの流行とそれに伴う経済危機、人種差別の問題に適切に対処していないと訴える民主党のメッセージは明確に伝わったといえる。集会形式を取りやめることで「コロナの時代」の急激な変化に適応でき、国民の健康を守れる政党であることをアピールすることには成功した。

 バイデン氏は1日目は録画映像だけでの出演だった。これには77歳の高齢を隠すためとの評価もあったが、その後は毎日少しずつ露出が増え、最終日には力強く演説をした。

 全米をオンラインでつないで大規模な民主党全国大会が開かれたことは、政治家と国民をつなぐ新たな手法として、他国でも参考とされそうだ。

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