米大統領選「誇りある黒人」 母が育てた野心家ハリス氏

 【ワシントン=平田雄介】11月の米大統領選に向け、19日、民主党の副大統領候補となったカマラ・ハリス氏(55)は「野心が強い」といわれる。その経歴には「初」の冠が多く付く。インド系移民の母は娘の優秀さを認め、「あなたは初の何者かになるかもしれない。だけど、あなたが最後にならないようにしなさい」と諭したという。

 ハリス氏はこの日の指名受諾演説で自らのルーツを紹介した。「19歳でがんの治療を夢見て米国に渡った母が、大学でジャマイカから経済学を修めに来た父と出会い、私が生まれた」。

 その後、父はスタンフォード大学の教授となり、外交官の娘だった母も夢をかなえ医学者となった。黒人、南アジア系の移民2世というハリス氏は米社会の少数派だが、名家に連なるエリートだ。

 カマラという名前は母が付けた。サンスクリット語で「ハス」を意味し、ヒンズー教の美と富と豊穣(ほうじょう)と幸運をつかさどる女神ラクシュミーに由来する。

 両親はハリス氏が7歳のときに離婚したが、母はハリス氏と妹を誇りある黒人女性に育てようと決意。小学生のハリス氏を、人種差別撤廃のためのバス通学制度で、自宅のある黒人の多い地区から白人の多い地区の学校に通わせた。ハリス氏は昨年、この制度に反対していた大統領候補のバイデン氏を厳しく批判した。

 母の故郷を訪ねた際、ハリス氏は、インド独立の闘士だった祖父と、地方の貧しい女性に避妊法を教える祖母の話を聞き、公共心を育んだ。「他人への奉仕は人生に目的と意味を与えてくれる」と母に教わった。

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