米大統領選「闘犬」役担うハリス氏 女性副大統領候補に壁も

 11月3日実施の米大統領選の民主党副大統領候補に正式指名されたハリス上院議員は19日の指名受諾演説で「より良い行動をし、人々を結集させるためにバイデン前副大統領を選ばなくてはならない」と力強く訴え、政治家としての安定感を示した。

 ハリス氏起用の理由で必ず指摘されるのは、「高齢のバイデン氏が1期で退任した場合、後を継いで大統領候補になれる能力のある人物を選んだ」というものだ。しかし、これは説得力に乏しい。

 現行選挙制度で副大統領から直接、大統領選に出馬し当選したのは第8代バン・ビューレン、第41代父ブッシュ両大統領しかいない。しかも、2人は4年後の再選に失敗している。

 これに対し、副大統領から大統領候補となり敗北したのは、民主党のジョン・ブレッケンリッジ(1860年大統領選)、ヒューバート・ハンフリー(1968年)、アル・ゴア(2000年)と3人もいる。ハリス氏に将来の大統領の椅子が約束されているとは到底言えない。

 民主党関係者は決して表立っては口にしないが、ハリス氏の起用は、バイデン氏に万一の事態が起きて任期途中に職務の続行が不可能になった場合を見越したものだ。だからこそ、ハリス氏の政治家としての資質が過去の副大統領候補に比べ一層注目されるのだ。

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