米大統領選、17日から民主党全国大会 前代未聞のオンライン実施

 【ワシントン=平田雄介】11月3日実施の米大統領選に向け、民主党は17~20日、中西部ウィスコンシン州ミルウォーキーを拠点に全国大会を開き、バイデン前副大統領(77)、ハリス上院議員(55)を正副大統領候補に正式指名する。新型コロナウイルス感染予防のため全ての行事をオンラインでの実施に変更することで、「コロナの時代」の急激な変化に適応できる指導者としてバイデン氏をアピールする。

 大会テーマは「団結する米国」で、全米50州などを代表し、正副大統領候補を正式指名する代議員らが地元からインターネットを利用して参加。党全国委員会によると(1)新型コロナ流行(2)それに伴う多数の失業(3)白人警官による黒人暴行死事件で注目された人種差別-を「3つの危機」と位置づけ、人種や生い立ちが多様な米国民が団結して危機を克服し、「米国をより良く再建する」というバイデン氏の公約を承認する。

 コロナ禍による米国の死者は約16万8千人(14日時点)。大会運営委員会によると、バイデン、ハリス両氏がそれぞれ行う指名受諾演説のほか、ボランティアの歓迎会なども対面式を取りやめ、「国民の健康を守る」姿勢を示す。

 非接触型の行動は選挙活動でも一貫した方針だ。バイデン陣営幹部は、集票に最も効果的とされる戸別訪問を重視するトランプ大統領(74)の陣営の活動を「有権者の安全より再選を優先している」と批判。ソーシャルメディアや電話での活動に注力し、トランプ陣営との差別化を図る。

 大会の様子は毎晩午後9~11時(日本時間翌午前10時~正午)に党全国委員会のホームページから生中継される。オバマ前大統領夫妻やクリントン元大統領のほか、候補指名争いでバイデン氏の最大のライバルだった急進左派のサンダース上院議員が演説する。

 サンダース氏の陣営は、大会初日に採択される政策綱領に急進左派の主張を盛り込ませようとしてきた。だが、7月に発表された草案に、急進左派が唱える国民皆保険や警察予算削減、太陽光発電などクリーン・エネルギー事業の従業員に高額給与を保証する「グリーン・ニューディール」の項目はなく、中道派のバイデン氏は党内融和の点で課題を残した。

 大会の拠点となるウィスコンシン州は2016年の前回大統領選で共和党のトランプ氏が民主党のクリントン元国務長官に1ポイント未満の僅差で勝利。今回も勝敗の行方を左右する州の一つとされ、同党は奪還を期して開催地に選んだ。

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