英、香港犯罪人引き渡し条約停止を発表 米国務長官訪英で中国に対抗

 【ロンドン=板東和正】英政府は20日、香港との犯罪人引き渡し条約を停止する方針を発表した。中国が香港で「香港国家安全維持法」(国安法)を施行したのを受け、英国で拘束された容疑者が中国本土で裁かれるのを防ぐための措置。英政府は、同日から訪英するポンペオ米国務長官とともに中国への対抗姿勢を鮮明にする見通しで、英中関係は一段と緊張しそうだ。

 ラーブ英外相は20日、英議会で香港との犯罪人引き渡し条約を停止すると発表し、「中国が香港に対して国際的な義務を果たさなかったことへの合理的な対応だ」と説明。同条約は、カナダやオーストラリアがすでに停止を表明している。

 また、ラーブ氏は19日、英BBC放送の番組で「中国新疆(しんきょう)ウイグル自治区で(イスラム教徒少数民族ウイグル族に対して)おぞましい人権侵害が行われている」と中国政府を非難し、関係者への制裁措置もあり得ると述べた。

 英政府は中国への強硬姿勢を強めており、14日には第5世代(5G)移動通信システムから中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)を排除する方針を発表した。新型コロナウイルス感染への対処や国安法施行で中国への不信感を強めたためとみられている。

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