「アベノマスク」中国のネットで1万円超!? 「限定版」などうたい文句も並ぶが…識者「1つのネタとしての出品では」

 日本政府が全世帯に配布した布マスク、いわゆる「アベノマスク」が、中国のネット上に複数出品されている。中には日本円で1万円以上の値が付いているものもある。いったいどういうことなのか。

 中国最大級のEC(電子商取引)サイト「淘宝(タオバオ)」で、「安倍」「口罩(マスク)」と検索すると、多数の出品が確認できる。

 掲載された写真をみると、マスクは青い台紙とともにビニールに入っており、写真で見る限り、全世帯に配られた例のマスクとよく似ている。

 日本の全世帯に2枚、無料で配られたマスクだが、26日時点で出品価格は安いものでは5元(約76円)だが、高いものでは666元(約1万84円)で出品されているものもある。広く知れ渡っていることを意味する「大名鼎鼎」や、「限定版」などといううたい文句も並ぶ。

 出品者のプロフィルは、「中国国内在住」のほか、「日本の大学を卒業した海外在住者」や「日本の留学生」を名乗るアカウントなどさまざまだ。

 布マスクをめぐっては、配布が遅い、費用がかかり過ぎるなどの批判もある一方、品不足だったマスクの供給量増加や価格引き下げなどの副次的効果もあったとの見方もある。

 今月15日までに未配布だったほとんどの世帯に届いたもようだが、なぜ中国で高値で売られているのか。

 中国事情に詳しいジャーナリストの奥窪優木氏は「中国人はマスクを繰り返し使うことを好まないので、布マスクのアベノマスクの需要が高まっているということはないだろう。1つのネタとして出品されているのではないだろうか」と推測する。

 日本では3月に改正された国民生活安定緊急措置法に基づく措置として、マスクを購入価格以上で転売することは禁じられており、違反者は「1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金」が科せられる。海外に転売する行為も違法行為で同法の対象となる。

 前出の奥窪氏は「中国でも転売を目的としたマスクの出品は取り締まっている。ただ転売の線引きが難しくなっているという事情はある」と説明した。

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