中国へウイルス起源調査チームを派遣 WHO事務局長表明

 【ロンドン=板東和正】世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は29日、ジュネーブでの記者会見で、新型コロナウイルスの起源などを検証するための調査チームを来週、中国に派遣すると表明した。起源を解明することで、治療薬の開発や感染防止対策などに役立てる狙いという。

 テドロス氏は会見で「ウイルスがどのように始まったのかを理解することができれば、(新型コロナに)どう備えればよいか知ることができる」との見方を示した。

 新型コロナの発生源をめぐっては、コウモリがウイルスの起源である可能性が指摘される一方、トランプ米政権はウイルス感染が最初に確認された中国湖北省武漢市にある中国科学院武漢ウイルス研究所からの流出を疑っている。

 同研究所の所長は5月に報じられた中国の国営メディアによるインタビューで、研究所からウイルスが漏れ出たという見方を「完全な捏造(ねつぞう)だ」と否定しており、真相究明が求められていた。

 また、テドロス氏は6月29日、新型コロナの世界全体の累計感染者数が1千万人、死者数が50万人を超えたことを受け、「パンデミック(世界的大流行)は加速している」と強調。「私たちは新型コロナの収束を求めているが、実際には収束に近づいてさえいないというのが厳しい現実だ」と述べた。

 テドロス氏は、新型コロナの対策で感染経路の追跡が重要と指摘し、重症化しやすい高齢者にも注意を払うよう各国に呼びかけた。「日本は高齢者の人口が最も多い国の一つだが、死亡率を低く抑えられている」とし、日本の新型コロナ対応を評価した。

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