韓国・文政権、GSOMIA“再破棄”は失敗か!? 米空軍「死の鳥」B52で警告飛行…北朝鮮ICBM発射に警戒

 ■米軍B52戦略爆撃機を警告飛行

 国連安全保障理事会は11日午後(日本時間12日早朝)、北朝鮮の「核・ミサイル問題」をめぐり緊急会合を開いた。非核化をめぐる米朝協議停滞に不満を抱えた北朝鮮がクリスマスにも、核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射に踏み切る危険性があるのだ。米空軍は「死の鳥」と恐れられるB52戦略爆撃機を警告飛行させた。こうした国際情勢は、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権の悪巧みを粉砕しかねない。文政権は、日本の輸出管理厳格化を解除させるため、当面維持した日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の再破棄もチラつかせてきたが、朝鮮半島の緊迫化で選択肢が少なくなっている。

 「北朝鮮は自らの義務を果たし、挑発行為を避けなければならない」「われわれが何かをする前に全てやれとは求めていない。柔軟に対応する用意がある」

 米国のケリー・クラフト国連大使は国連安保理の緊急会合前、記者団にこう語り、北朝鮮に非核化をめぐる米朝交渉に復帰するよう求めた。

 緊急会合は、今月が議長国である米国が開催を要請した。北朝鮮が5月以降、短距離弾道ミサイル発射を繰り返しているうえ、7日に北西部東倉里(トンチャンリ)の西海衛星発射場で、ICBMのエンジン燃焼実験とみられる「重大実験」を強行したため行われた。理事国ではないが、韓国も「利害当事国」として加わった。

 金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長率いる北朝鮮は、米朝協議の期限を一方的に「年末まで」と区切り、強硬姿勢を強めて、ドナルド・トランプ米政権に譲歩を迫っている。

 「従北・極左」とされた韓国の盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で統一相を務めた丁世鉉(チョン・セヒョン)氏は9日、「北朝鮮は、自分たちだけが核兵器をなくすような米国との会談にはこれ以上、応じない。クリスマスにはICBMを発射するだろう」などと、ラジオ番組で予想した。朝鮮日報(日本語版)が10日、報じた。文大統領は、盧政権で大統領秘書室長などを務めている。

 ただ、米国は「北朝鮮の暴走」を許さない。世界最強の米軍も警戒を怠っていない。

 軍事偵察衛星のほか、弾道ミサイルの観測能力を持つ米空軍の電子偵察機RC135S「コブラボール」や、250キロ先の北朝鮮軍の車両など地上の兵力の動きを追跡できる偵察機E8C、無人偵察機「グローバルホーク」などが、連日のように朝鮮半島周辺を飛行している。

 さらに、核兵器や巡航ミサイルなど多様な兵器を大量に搭載でき、「成層圏の要塞」「死の鳥」と恐れられるB52戦略爆撃機が最近、日本周辺を飛行したと、韓国・聯合ニュース(日本語版)が11日、「北朝鮮に対する間接的警告か」との見出しを付けて報じた。

 自衛隊も緊張している。日本列島を飛び越えるICBM発射が警戒されるなか、情報収集衛星やイージス艦、早期警戒管制機などを駆使して、北朝鮮情報の収集を行っている。

 東京・市ケ谷の防衛省では、航空自衛隊の地上配備型迎撃ミサイル「PAC3」2基が10月初めから展開を続け、にらみを利かせている。

 朝鮮半島情勢の緊張は、韓国の安保戦略にも影響しそうだ。

 文政権は、米政府高官と米軍幹部の「強い圧力」を受けて、GSOMIAの失効期限(11月23日午前0時)前日の22日夕、「失効回避」という決断を下した。

 GSOMIA破棄は、もともと北朝鮮が強く韓国に要求していたもので、中国も賛成していた。「従北・親中」の文政権としては「レッドチーム入り宣言」ともいえるものだった。

 このため、文政権は「いつでもGSOMIAを終了できる」「協定延長は日本の輸出管理厳格化への対応次第だ」といい、「当面維持」「暫定措置」という姿勢を示していた。

 ■潮氏「北はSLBM発射の可能性」

 日米情報当局関係者は「文政権が年明けにも、GSOMIAを再度廃棄決定する可能性がある。『米国の要請で当面維持したが、日本が輸出管理厳格化を緩和しない』と、日本にすべての責任を押し付ける悪巧みだ。中国の王毅国務委員兼外相が4~5日に訪韓したが、相当ねじ込まれたのではないか。文政権の『反日・離米・従北・親中』という基本姿勢は変わらない。ところが、朝鮮半島の緊迫化で、保守派や軍がGSOMIA破棄に抵抗しそうだ。文政権の戦略は失敗するのではないか」と語る。

 韓国は偵察衛星を持たず、対潜哨戒機の老朽化も指摘されている。北朝鮮が軍事的圧力を強めるなか、GSOMIAを再度廃棄決定するのは致命的といえる。

 文政権がグラつくなか、北朝鮮はどう出るか。

 評論家で軍事ジャーナリストの潮匡人氏は「北朝鮮は『クリスマスプレゼント』だと挑発しており、24~26日に、新型潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を発射する可能性がある。日本列島上空を飛ばす危険性もあり、しっかりと備えるべきだ。核実験は中国を刺激するので、可能性は低いだろう。こうした軍事挑発に、トランプ政権は来年の米大統領選もあり、譲歩はしない。今後、事態はエスカレートするだろうが、日本も決して警戒を怠ってはならない」と語っている。

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