フランス警視庁刺殺事件、警察内部にテロリスト イスラム過激派職員の犯行に衝撃広がる

 【パリ=三井美奈】パリ警視庁で3日、4人が刺殺された事件で、犯人の職員はイスラム過激派だった容疑が強まり、フランス国内に衝撃が広がっている。2015年以降、テロが相次いだ同国で、警察内部の「危険分子」をどう摘発するかが、大きな課題になった。

 この事件でミカエル・アルポン容疑者(45)は、6年前から警視庁の情報部局に勤務。3日に突然、職場でナイフを取り出し、7分間で4人を次々と殺害した。捜査当局は職場への不満を動機とみていたが、その後、過激主義への傾倒が発覚した。

 仏メディアが報じた捜査調書によると、容疑者は、15年にパリで風刺週刊紙が標的になったイスラム過激派テロを「よくやった」とたたえ、複数の同僚が上司に異変を伝えていた。職場で問題を起こしたことはなかったため、監視などの措置は取られなかったという。容疑者は過激組織「イスラム国」の動画をUSBメモリーに保存し、数十人の警察職員と連絡を取っていたという報道もある。

 カスタネール内相は民放テレビで対策の甘さがあったことを認めた。

 フランスでは15年、風刺週刊紙の銃撃テロに続き、130人が死亡する同時多発テロが発生し、これまでに230人以上がイスラム過激派テロで死亡した。政府は過激派対策を重要課題と位置付け、情報当局は過激化が疑われる1万人以上を監視対象としてきた。今回の事件は、防止策の難しさを浮き彫りにした。

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