米政権、弾劾調査へ協力拒否 駐EU大使の証言も阻止 下院委は召喚状へ

 【ワシントン=住井亨介】トランプ米政権は8日、トランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領との電話会談をめぐる「ウクライナ疑惑」で、野党、民主党が多数を占める下院の委員会が進める弾劾調査への協力を拒否する書簡を同党トップのペロシ下院議長らに送った。これに先立って政権は下院委が同日予定していたソンドランド欧州連合(EU)担当大使の議会証言を阻止。疑惑追及を強める民主党への対決姿勢を鮮明にした。

 書簡はホワイトハウスのシポローネ大統領顧問によるもので、「弾劾調査は憲法上の正当な根拠、公正さを全く欠いている」と非難し、「このような状況下でトランプ大統領は政権の担当者を党派的な調査に参加させられない」と強調した。

 バイデン前副大統領に関する調査をめぐりウクライナ側と接触を重ねていたソンドランド氏の証言拒否について、下院委は「弾劾調査に対する妨害」だとして、同氏に対して強制力のある召喚状を出す方針を明らかにした。ソンドランド氏の代理人によると、国務省から拒否するよう指示があったという。

 トランプ氏はツイッターで「ソンドランド大使には証言してほしいが、いかさま裁判で証言することになる」と証言の拒否を正当化。一方、下院情報特別委のシフ委員長(民主党)は記者団に対し、「(行政を監視するという)憲法に基づく議会機能を妨害したという追加的な証拠になる」と非難した。

 下院委は11日、任期を残して5月に召還されたヨバノビッチ元駐ウクライナ大使の非公開証言を予定している。ヨバノビッチ氏はバイデン氏に関する調査に非協力的だったとされるが、政権側が再び証言を阻止するのは必至とみられる。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ