香港デモ取材中に「催涙弾撃ち込まれた!」 警官が実弾を発砲…現地は2カ月前より危険!? ユーチューバーKAZUYA氏が緊急寄稿

 「自由」「民主」「人権」を死守したい香港市民のデモが激化しかねない様相だ。香港の林鄭月娥行政長官は4日、デモ参加者のマスク着用を禁止する「覆面禁止法」を緊急立法で制定した。これに対し、市民は4日夜、香港各地で抗議デモを行った。香港メディアによると、新界地区で警官が実弾を発砲し、14歳の少年が太ももを撃たれた。香港取材から帰国したばかりの人気ユーチューバー、KAZUYA氏が緊急寄稿した。

 国慶節の1日、北京では軍事パレードが行われ、中国共産党が祝賀ムードを演出しました。

 一方、デモ活動が続く香港は荒れに荒れています。2カ月前に来たときより危険度は明らかに上でした。1日はショッピングモールも封鎖され、地下鉄も一部封鎖されていました。

 香港のテレビを見ていると、各地のデモの様子が複数画面で中継されていました。デモ隊の一部は投石や火炎瓶で破壊活動を行い、警察は催涙ガスの乱射で対応するなど危険すぎる様子が映し出されました。

 「これは安全を考えてホテルに缶詰かな」と考えていると、滞在中のホテルの近くにデモ隊が押し寄せていました。これ幸いとカメラを持って向かうと、おびただしい数の人、人、人…。

 最初は穏やかなデモ行進でしたが、急に様子が変わりました。デモ隊の流れが逆流を始めたのです。警察による追い込みが始まったのです。催涙弾を容赦なく撃ち込み、逃げ惑うデモ隊。

 僕は、他の記者や外国人観光客らと少し高い場所から見ていましたが、そこにも催涙弾が撃ち込まれ、退散せざるを得ませんでした。

 あぁ、目が痛かった。

 香港市民は中国に飲み込まれまいと必死です。ただ、その必死さが暴力的デモを誘発しているとしたら、先行きは不安でしかありません。

 デモ隊の高校生が警察に銃で撃たれ、重傷を負いました。日本人からすると考えられない警察の暴挙ですが、一部の過激なデモ隊も鉄パイプなどで警察をボコボコにしています。正当防衛との主張にも理はあります。

 高校生は一命を取り留めたものの、暴動参加と警官襲撃の罪で起訴されました。デモ隊の反発も強まるでしょう。暴力行為は正当化できませんが、香港には民主的な選挙がありません。投票による意思表示ができないからこそ、デモに訴えるしかないのも理解できます。

 香港当局はデモを抑制するため、「覆面禁止法」を制定しました。しかし、自由を求める香港市民を力で抑えても、火種自体は消えないわけですから、問題の根本を先送りしているだけです。

 デモには明確なリーダーがおらず、落とし所も見通せません。まだまだ、デモの業火は燃え続けそうです。

■KAZUYA 1988年生まれ、北海道出身。チャンネル登録者約67万人、総視聴者数は1億4000万回を超える。著書に『日本人が知っておくべき「日本国憲法」の話』(ベストセラーズ)など。

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