香港空港が全便運航取り消し デモ隊数千人がロビー占拠

 【北京=西見由章】香港の航空当局は12日午後、香港国際空港を同日発着する便の運航を取り消すと発表した。中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案の撤回を求める大規模デモが空港で行われた影響としている。午後4時(日本時間同5時)時点で搭乗手続きを終えた便や、同空港に向かっている到着便を除くすべての便が運航取り消しの対象となる。

 香港メディアによると同日正午以降、香港国際空港には黒っぽい服装のデモ隊が次々と到着。数千人以上が出発・到着ロビーを占拠し、旅客の搭乗手続きなどができなくなった。

 デモ隊は、11日に警官隊が発射した暴徒鎮圧用のビーンバッグ弾によってデモに参加していた女性が右眼球を負傷したと主張。自身に眼帯をつけるなどして当局による「過度の武力の使用」に抗議している。

 デモ隊のリーダーらは午後5時ごろ、「目的を達成した」として参加者に空港からの撤収を呼びかけ始めたもようだ。

 「逃亡犯条例」改正問題をめぐっては今月5日のゼネストに航空業界の労働者らも参加し、約250便が欠航した。

 一方、中国国務院(政府)香港マカオ事務弁公室は12日に報道官談話を発表し、11日夜に「暴徒」が香港の警察署などに火炎瓶を投げつけて警察官らが負傷したと非難した。談話は香港で続いているデモについて「テロリズムの兆候」が出始めていると主張。香港が「重要なヤマ場」を迎えたとして、「香港住民は立ち上がり、あらゆる暴力分子にノーを突きつけるべきだ」と訴えた。

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