北朝鮮ミサイルで韓国・文政権外交さらに苦境

 【ソウル=名村隆寛】北朝鮮が25日、短距離弾道ミサイル2発を5月に続いて発射したことで、米朝対話の「仲介役」にこだわる韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は新たに問題を抱え込む形となった。対話を進めるため韓国が世界食糧計画(WFP)を通じて北朝鮮に支援する方針だったコメ5万トンも、北朝鮮は受け取らない姿勢を示しているという。

 北朝鮮のミサイル発射により、日本政府による半導体材料の輸出管理強化、ロシア軍機の竹島(島根県隠岐の島町)周辺での飛行で苦境にある文政権はさらに厳しい立場に置かれるとみられる。特に、輸出管理強化は今月初めから連日、トップニュースで報じられるほどの国を挙げた大問題となっている。

 そんな中、李洛淵(イ・ナギョン)首相は25日、閣僚らによる会議で、日本が安全保障上の友好国として輸出上の手続きを簡素化する「ホワイト国」から韓国を外す方針を示していることに関連し「事態をこれ以上悪化させず、外交協議を通じて解決策を探そう」と日本に向けて呼びかけた。李氏は「日本が状況を一層悪化させれば、不測の事態につながる懸念もある」とも述べた。

 しかし、韓国政府は、いわゆる徴用工訴訟で日本企業に賠償を命じた韓国最高裁の確定判決をめぐり、日本が納得する対応策を示さず協議にも応じていない。外交的に行き詰まりをみせる文政権として、その突破口を日本に求めた形だが、自ら事態打開の道に踏み出せていないのが実情だ。

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