【外信コラム】200万人といえば、香港人口の4人に1人以上…デモの人数を計測せよ

 香港で続く大規模デモ。その取材で困るのが参加者の数だ。独自集計できる規模ではなく、主催者発表に頼らざるを得ない。

 たとえば、6月16日のデモは主催者である民主派団体の発表によれば、「200万人近く」が参加した。確かに、幹線道路は人でぎゅうぎゅう詰めの状態。歩道橋から眺めていると、人間が黒いアリに見えてきて気分が悪くなった。

 でも、200万人といえば、香港の人口(約740万人)の4人に1人以上である。本当にそんなに集まったのか。一方の警察発表は「最大33万8千人」。主催者発表との差は誤差の範囲どころではない。

 多ければ多いほどいい主催者と、逆に少なければ少ないほどいい警察(政府)の立場の違いがその数字の差に如実に表れている。

 とはいえ、広場などに集まった動かぬ人々ではなく、移動するデモ参加者を数えるのは困難だ。そこで今月1日に行われたデモでは、香港大などのチームが人工知能(AI)も導入して計測を試みた。その結果-。

 主催者発表55万人、警察発表19万人に対し、チームがはじき出した数字は26万5千人。主催者発表のほぼ半分だった。

 香港のデモでは数に踊らされることなく、人々の思いの強さにこそ目を向けたい。(藤本欣也「北京春秋」)

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