米大統領選でトランプ氏とバイデン氏が舌戦

 【ワシントン=黒瀬悦成】来年の米大統領選で再選を目指す共和党のトランプ大統領と、野党の民主党候補指名争いでトップを走るバイデン前副大統領が11日、選挙の重要州に位置づけられる中西部アイオワ州でそれぞれ支援者集会を行った。

 アイオワ州は党候補選定の初戦となる党員集会が行われ、ここで勝てるかがその後の指名争いを大きく左右する。また、中国に大豆などを輸出する農業州でもあり、トランプ氏とバイデン氏は、激化する米中貿易摩擦をめぐり互いの姿勢を激しく攻撃した。

 バイデン氏は集会で、「トランプ氏は米民主体制に対する真正の脅威だ」と強調。米国の良識を取り戻し、トランプ氏の唱える「米国を再び偉大にしよう」ならぬ「米国を再び米国にしよう」と訴えた。

 バイデン氏は5月1日にアイオワ州を訪れた際は「中国は米国の脅威ではない」と述べていたが、この日は「中国は米国に挑戦しており、ある種の脅威となっている」と指摘し、米国による競争力強化の重要性を指摘した。

 一方で、トランプ政権は中国の脅威を「増幅させている」とも主張。アイオワ州の農家が中国の報復関税で打撃を受けているとし、「(中国に)強硬な姿勢を取るのは容易だが、米国の労働者が人質に取られている」と批判した。

 これに対しトランプ氏は別の集会で中国の「不公正な貿易慣行」と対決する必要性を強調し、オバマ前大統領やバイデン氏が対中政策で「何もしなかった」と切り捨てた。

 トランプ氏はまた、バイデン氏を自らがつけた「スリーピー(寝ぼけた)・ジョー」のあだ名で呼んでからかった。トランプ氏は集会に向かう前、ホワイトハウスで記者団に「バイデン氏は精神が衰弱している」とも語るなど、両氏の「悪口合戦」は早くも盛り上がりをみせている。

 キニピアック大が実施した最新の世論調査によると、大統領選の本選で両氏が対決すると想定した場合の支持率はバイデン氏53%、トランプ氏40%となっている。

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