香港で再びデモ呼びかけ 12日に「逃亡犯条例」改正案審議

 【北京=西見由章、ワシントン=黒瀬悦成】香港の立法会(議会)で中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案の審議が12日再開されるのを前に、民主派団体はデモやストライキなど抗議活動への参加を呼びかけている。親中派が多数を占める立法会に圧力をかけ、議事の進行を阻止する狙い。香港メディアは立法会議長の話として改正案が20日にも採決されると伝えており、緊張が高まりそうだ。

 ネット上では11日深夜から12日にかけて5万人を目標に立法会を包囲しようとの呼びかけが拡散。ロイター通信によると、飲食店や売店など約2千店舗がストライキを計画している。

 9日の反対デモには主催者発表で103万人(警察発表は24万人)が参加。10日未明、立法会に突入しようとしたデモ隊と警官隊の衝突で19人が逮捕された。

 中国国内ではデモについては抑制的な報道にとどめられており、中国政府系英字紙チャイナ・デーリーが11日付の社説で「暴力行為は明らかに計画されたものだった」と民主派を非難するなど、当局側の主張を代弁していた。

 一方、米国務省のオルタガス報道官は10日の記者会見で香港政府が「逃亡犯条例」改正案を発表したことに「重大な懸念」を表明し、「香港の『一国二制度』の枠組みが骨抜きにされ続けることで、国際的に長らく築き挙げられた香港の特別な地位が危機にさらされている」と批判した。

 その上で、オルタガス氏は香港での反対デモについて、「市民らが改正案に反対していることを明確に示すものだ」と指摘。米政府として、改正案によって香港の自治権が侵害され、人権状況や基本的自由、民主的価値観に悪影響を及ぼす恐れがあるとする「多くの香港の人々の懸念を共有する」と強調した。

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