ギリシャ、7月前倒し総選挙へ 反緊縮与党は劣勢

 【ベルリン=宮下日出男】ギリシャのチプラス首相は10日、国会解散と総選挙の前倒しをパブロプロス大統領に要請した。大統領も承諾した。選挙は7月7日に実施される見通し。欧州連合(EU)の金融支援終了を受けた経済再生策が主な争点となるが、チプラス氏の与党、急進左派連合(SYRIZA)の政権維持は難しい情勢だ。

 現地メディアが7日に報じた世論調査では、最大野党の中道右派、新民主主義党(ND)が支持率31%で首位に立ち、SYRIZAは23・5%で8ポイント近く引き離されている。チプラス氏は5月下旬の欧州議会選でNDに敗北。信を問うため今秋予定された総選挙を早める考えを示していた。

 チプラス氏はギリシャが債務危機にあった2015年、EU支援に伴う厳しい財政緊縮策への批判を掲げて政権を奪取したが、EUとの交渉で譲歩を迫られ、緊縮策を継続。隣国の北マケドニアとの国名問題解決での妥協でも強い反発を受け、支持率が低下した。

 EUの支援は昨年8月に終了したが、ギリシャはEUの監視下で経済立て直しに取り組む。チプラス氏は「緊縮の暗い日々が戻ってくる」と訴え、減税や年金増額を目指すなど巻き返しを図る。一方、NDは緊縮がEUの指示でなく、「ギリシャに必要だから」進める立場で、改革を通じた経済成長を掲げている。

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