強気の北朝鮮、なお譲歩要求 韓国は孤立化懸念

 【ソウル=桜井紀雄】トランプ米大統領は27日の記者会見で、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が「非核化に動くことを期待している」と述べ、北朝鮮との交渉を維持する姿勢を示したが、北朝鮮は、米側が交渉方法を改めない限り、「対話は再開されない」と外務省報道官が述べるなど、米側に譲歩を求める強気の姿勢を崩していない。

 27日には、北朝鮮の短距離弾道ミサイル発射を国連安全保障理事会決議違反だと明言したボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)に対し、同報道官が「平和と安全を破壊する安保破壊補佐官と呼ぶのがふさわしい」と非難。「人間不良品は一日も早く消えるべきだ」と主張した。

 北朝鮮は2月の米朝首脳会談の物別れの原因がボルトン氏らトランプ氏を取り巻く高官らの対北強硬意見にあるとみて、トランプ氏と高官らの仲違いを期待している。トランプ氏が維持するとした制裁の根拠となる安保理決議自体を、報道官は「不法非道なもので、われわれは一度も認めたことはない」と批判した。

 一方、韓国では、日米首脳が“蜜月”関係を深める中、「韓国が孤立しかねない」との懸念が強まっている。韓国紙、東亜日報は27日、1面で文在寅(ムン・ジェイン)大統領と金氏の2回目の首脳会談から26日に1年を迎えても大統領府が何の反応も示さなかった点を指摘。北朝鮮の核問題と南北関係改善に全てを懸けてきた文政権の外交が「非核化の足踏みにより北東アジアで孤立していく状況。韓日関係は歴代最悪と評され、米国との不協和音も減らない」と論じた。

 安倍晋三首相が金氏との会談に意欲を示し、トランプ氏が支持する中、文氏が自任してきた米朝の“仲介役”を安倍首相に「横取りされる」かもしれないと警告する論調も出ている。

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