日韓外相会談 徴用工問題、「G20首脳会議前の解決」を韓国側に要求

 【パリ=三井美奈】河野太郎外相は23日、訪問先のパリで開かれた韓国の康(カン)京(ギョン)和(ファ)外相との会談で、韓国のいわゆる徴用工訴訟で日本企業に賠償が命じられた問題をめぐり、大阪で来月開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議までに「韓国が対応策を講じてほしい」と主張した。

 日韓請求権協定に基づく仲裁委員会の開催に応じるよう要請したが、康氏は日本側に「慎重な言動をとることが重要」などと求め、仲裁委開催に同意しなかった。双方の主張は平行線をたどった。

 河野氏は会談後の会見で、この問題は「文(ムン)在(ジェ)寅(イン)大統領が責任を持って対応策を考えなければ、解決に結びつかない」との考えを示した。日本は20日、日韓請求権協定に基づき、同問題の仲裁委への付託を韓国側に通告しており、河野氏は「一刻も早い仲裁委員の任命を(韓国側に)お願いしたい」とする一方、「付託通告は、韓国が対応策をとることを妨げるものではない」と述べた。

 韓国外務省報道官は23日、ソウルでの定例会見で、判決を受けて日本企業に損害賠償を支払うよう要求。河野氏はこの発言を「重大性の認識がない」と批判し、「個人の感情を優先するのではなく、国交の基礎になる国際法違反の状況をすみやかに是正すべきだ」と反論した。

 韓国外務省によると、康氏は会談で、この問題について、「日本側も被害者の苦痛と傷の治癒のために共に努力する必要がある」と主張した。

 福島など8県産の水産物に対する韓国の輸入規制についても、河野氏が早期解除を求めたのに対し、康氏は「国民の健康と安全が最優先」と述べて、受け入れなかった。韓国の輸入規制については、世界貿易機関(WTO)上級委員会が「一審」の紛争小委員会(パネル)判断を覆して日本の主張を退けた。

 両外相は約1時間20分にわたって会談し、北朝鮮情勢についても意見交換した。会談は、パリで開かれた経済協力開発機構(OECD)閣僚理事会にあわせて行われた。

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