スリランカのテロ1カ月 後絶たぬイスラム教徒襲撃

 【ニューデリー=森浩】スリランカの最大都市コロンボなどで4月21日に発生した連続テロから1カ月余りが経過した。国内では少数派のイスラム教徒への警戒感と敵意が拡大し、キリスト教徒らによる襲撃事件が相次ぐ。ザフラン・ハシム容疑者が率いた犯行グループの全容もいまだ不明で、再度のテロ発生への懸念もぬぐえない。

 スリランカ国内ではテロ事件後、イスラム教徒が経営する店舗やモスク(礼拝施設)への襲撃事件が頻発。一部は暴徒化しており、北西部プッタラムでは13日、イスラム教徒の男性(45)が刃物を持った集団に襲われて死亡した。政府は夜間外出禁止令発出やSNSの遮断で事態の拡大を防ぎたい方針だ。

 捜査当局はこれまで100人以上の身柄を拘束して調べを進めている。ウィクラマシンハ首相は「テロに関わった人物は拘束するか殺害した」と明言したが、ハシム容疑者の過激思想はSNSを通じて拡散しており、信奉者がどの程度国内に残存するのか不明だ。

 外部からの犯行グループへの支援の実態もつかめていない。ハシム容疑者が率いたイスラム過激派「ナショナル・タウヒード・ジャマア(NTJ)」は中東やマレーシアから資金提供があったことが判明したが、金額の規模や提供者への捜査はこれからだ。捜査関係者は「テロのネットワークが解体されたとは思っていない」と話し、掃討作戦を進める意向を示した。

 連続テロは4月21日にコロンボなど計6カ所で発生。日本人1人を含む250人以上が死亡、500人以上が負傷した。ハシム容疑者はテロ現場で自爆死した。

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