欧州、米からの同調圧力に対応苦慮 5G整備に影響も ファーウェイ排除

 【ベルリン=宮下日出男】米国と同盟関係にある欧州諸国は中国通信大手「華為技術」(ファーウェイ)排除に向けた米大統領令の署名を受け、米国から一層強い同調への圧力を受ける可能性がある。第5世代(5G)移動通信システム整備への影響から完全排除には慎重だが、米国との安全保障上の協力も損ないたくないだけに対応に苦慮している。

 「セキュリティーが不十分なら、一定の情報の共有が阻害される」。ポンペオ米国務長官は今月上旬の英国訪問中、こう語った。同盟国がファーウェイの機器を使用すれば、機密情報などの共有が制限される可能性があるとの警告だ。

 英国では長官の訪問直前に5G整備でファーウェイの機器の一部使用を認める方針とメディアで報じられた。英国は米豪など5カ国で機密情報を共有する枠組み「ファイブアイズ」のメンバーだけに、足並みの乱れは米国にとって懸案だ。

 ただ、欧州では現行の4Gネットワークでファーウェイが使用されている。これと全く別に5Gを整備すれば、コストがかさみ、整備も遅れる。このため欧州諸国はセキュリティーへの影響を慎重に考慮しながら、一定の使用を認める方向に動いている。

 欧州連合(EU)はファーウェイ製品使用の是非を加盟国の判断に委ね、共通の安全基準などの策定を目指す。ドイツも安全基準を強化した上で周波数帯の入札を実施中。通信事業者がファーウェイを採用するか否か、どの程度使うかは見通せない。ただ、これらの措置が米国の理解を得られるかは不明だ。

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