プーチン露大統領、G20での米露首脳会談に意欲

 【モスクワ=小野田雄一】ロシアのプーチン大統領は15日、6月末に大阪で開催される20カ国・地域(G20)首脳会議の場で、トランプ米大統領と会談を行うことに前向きな姿勢を示した。また、米露の関係悪化の一因となったロシア疑惑をめぐる捜査が終結したことで、両国関係の改善に向けた条件が整いつつあるとの認識も示した。

 プーチン氏は同日、露南部ソチでオーストリアのファンデアベレン大統領と会談。その後の共同記者会見で「直近でトランプ氏と会談する可能性があるのはG20だ」と話した。ラブロフ露外相も「米国側から提案があれば前向きに検討する」と述べていた。

 プーチン氏はまた、米露関係改善の見通しについて「ロシアは(関係改善に)開かれている。米国の内政が関係改善を可能にするような状況に変わる必要がある」と指摘。ロシア疑惑の捜査報告書でトランプ陣営とロシア側の共謀が否定されたとし、「そのような状況が着実に作られつつある」とした。

 一方で、米国がイラン核合意から離脱し、イランへの経済制裁を再開したことに遺憾を表明。また、核合意の義務履行の一部停止を表明したイランにも合意にとどまるよう促した。

 2021年に期限が切れる米露間の新戦略兵器削減条約(新START)をめぐっては、14日の米露外相会談で条約延長に向けた協議を進めることで両国が一致したことを受け、プーチン氏も「早期に協議に着手すべきだ」とした。

 米露関係は近年、ロシア疑惑や中距離核戦力(INF)全廃条約の失効問題などで悪化。昨年12月に予定された首脳会談も直前に中止されたが、今月3日にプーチン、トランプ両氏が電話会談するなど関係改善を模索する兆しもある。

 一方、プーチン氏とファンデアベレン氏はこの日、ロシアと欧州を結ぶ天然ガスパイプライン「ノルドストリーム2」計画を協議。同計画は「欧州のエネルギー面でのロシア依存を高める」として米国が反発しているが、自国企業も建設に参加しているファンデアベレン氏は「計画から撤退する考えはない」と述べた。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ