日米首脳会談 トランプ政権、インド太平洋戦略で日本の存在不可欠

 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は26日の日米首脳会談で、安倍晋三首相との「緊密な関係」を改めて強調したのは、トランプ政権がインド太平洋地域での戦略的重要懸案に位置づける中国や北朝鮮への対応で、日本と歩調を合わせて連携していくことが不可欠であることを認識しているためだ。

 「両首脳の間柄は世界でも指折りの良好さだ」

 ハガティ駐日米大使は一部日本人記者団との会見でこう述べ、日米は貿易など経済分野での「深刻な問題」への対処を迫られている一方、中国や北朝鮮などの共通の懸案で「強固な信頼」に基づき共に前進できると強調した。

 米政策研究機関「ヘリテージ財団」のライリー・ウォルターズ研究員も安倍首相について「世界各国の首脳の中でトランプ氏と最も仲が良い」と指摘する。

 日米政府高官によると、トランプ氏と安倍首相は会談で、中国による反市場主義的な経済活動の是正や、東シナ海や南シナ海の係争地域の「軍事拠点化」の阻止に向け一緒に取り組んでいくことを確認した。

 次世代通信規格「5G」をめぐる中国との競争については「今回は話し合われなかった」(日本政府高官)とされるものの、中国による先端技術を駆使したスパイ行為や知的財産権侵害を「安全保障上の重大な脅威」と位置づける立場も日米で一致している。

 日米は、欧州諸国を巻き込んで南シナ海での「航行の自由作戦」などで中国の覇権的行動を牽制すると同時に、サイバー安全保障や知的財産権をめぐる中国の行動を是正させるため世界貿易機関(WTO)ルールの改革を主導してきた。

 トランプ政権からみて、法の支配に基づく秩序を脅かそうとする中国の策動を排除し、「自由で開かれたインド太平洋構想」を実現させていく上で、日本は唯一無比のパートナーであるといえる。

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