北朝鮮が拘束死亡の米大学生の治療費2億円請求

 【ワシントン=黒瀬悦成】CNNテレビなど複数の米メディアは25日、北朝鮮に拘束された米国人大学生、オットー・ワームビア氏(当時22歳)が2017年6月に昏睡状態で解放され、帰国後間もなくして死亡した問題で、北朝鮮が米政府に治療費として200万ドル(約2億2千万円)を請求していたと報じた。米政府は支払い同意書に署名したが、実際に支払いは実行していないとされる。

 ワームビア氏は観光ツアーで訪朝し、16年1月、平壌の空港で拘束された。ホテルから政治宣伝ポスターを持ち帰ろうとしたことなどが「敵対行為」と見なされ、15年の労働教化刑を言い渡された。

 北朝鮮は、ワームビア氏の解放手続きのため訪朝した国務省のユン北朝鮮担当特別代表(当時)に200万ドルの支払いを請求し、同意書に署名しなければ同氏を帰国させないと主張。ユン氏から事情を説明されたティラーソン国務長官(当時)とトランプ大統領がユン氏に署名を指示した。

 北朝鮮は、米国との緊張緩和に伴いワームビア氏の治療費支払い問題を再び持ち出そうとせず、過去2回の米朝首脳会談でも議題とならなかった。ただ、CNNは関係者の話として、今後の非核化交渉などの場で北朝鮮がこの問題を再び提起してくる可能性があると伝えた。

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