米大統領選、バイデン前副大統領が民主候補指名争いに名乗り

 【ワシントン=黒瀬悦成】米民主党のジョー・バイデン前副大統領(76)は25日、来年の大統領選の同党候補指名争いに出馬するとビデオ声明で発表した。同党の指名争いに名乗りを上げたのは20人目。バイデン氏は最有力候補と目され、トランプ大統領の再選阻止に向けた同党の動きは一層活発化しそうだ。

 バイデン氏は声明で、トランプ氏に8年間大統領を務めさせれば、米国の世界的地位や民主主義といった本質的価値を「永久かつ根本的に変容させてしまう」と述べ、今回の大統領選は「米国の魂をかけた戦いだ」と強調した。

 バイデン氏は東部ペンシルベニア州スクラントン出身。1972年に上院議員に初当選し、司法委員長や外交委員長などを歴任した民主党の重鎮で、2009年から8年間、オバマ前政権で副大統領を務め、「ジョーおじさん」のあだ名で親しまれた。1988年と2008年の大統領選にも名乗りを上げ、今回が3度目の挑戦となる。

 ただ、民主党の候補指名争いで早々に脱落した過去2回と違い、今回は世論調査の支持率で常にトップを維持。政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティクス」が算出した各種世論調査の平均支持率(24日現在)ではバイデン氏は29・3%で、2位の「急進左派」のバーニー・サンダース上院議員に6・3ポイント差をつけている。

 一方、続く残り18人の候補は女性のカマラ・ハリス上院議員(54)が8・3%、中西部インディアナ州サウスベンド市長のピート・ブティジェッジ氏(37)が7・5%など、いずれも支持率が一ケタ台以下にとどまっている。

 バイデン氏と、2016年大統領選にも出馬したサンダース氏は全米規模の知名度で抜きんでており、他の候補としてはどうやって有権者に名前を売り込み、追い上げを図っていくかが重要課題となる。

 また、政治専門紙ポリティコと調査会社「モーニング・コンサルト」が24日発表した世論調査結果では、本選でバイデン氏とトランプ氏が対決した場合、どちらに投票するかとの問いに対し、「バイデン氏」と応えたのは42%で、「トランプ氏」の34%を上回った。

 米メディアによると、バイデン氏は出馬表明を受け、29日に東部ペンシルベニア州ピッツバーグで労組関係者を集めた初の選挙集会を開く。続いて、来年2月に他州に先駆けて党員集会が行われる中西部アイオワ州や、最初の予備選がある東部ニューハンプシャー州などを訪れ、支持固めを図るという。

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