露朝首脳会談 ロシアの狙いは米中牽制

 【モスクワ=小野田雄一】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が近くロシアを訪問し、プーチン大統領と首脳会談を行うことになった。初の首脳会談を通じてロシアは、極東地域での経済発展の推進や朝鮮半島での米国の影響力の低減を図り、潜在的な競争相手である中国を牽制(けんせい)する狙いがあるとみられている。

 露朝は伝統的な友好国で、金正恩氏の父である金正日(ジョンイル)総書記は複数回ロシアを訪問。しかし、金正恩氏は経済依存の強い中国をまずは優先させ、中国の習近平国家主席とは頻繁に会談を行う一方、プーチン氏との会談は先送りしてきた。

 極東地域の発展を重要政策に掲げ、また極東から北朝鮮を経由して韓国までガスパイプラインや鉄道を結ぶ計画を持つロシアにとって、北朝鮮と疎遠になるのは望ましくない。ロシアには北朝鮮の経済制裁を緩和させることで、こうした経済プロジェクトを推進したい思惑がある。

 2月の米朝首脳会談が物別れに終わり、北朝鮮にも中国に加えてロシアも米国に対抗する後ろ盾の一つにしたい考えがある。ロシアはこの状況を生かし、対立する米国のほか、極東地域での中国との主導権争いを優位に進める狙いもありそうだ。

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