韓国経済支える財閥がまた一つ「解体」 アシアナ航空、売却へ

 韓国経済を支える財閥がまた一つ、危機に立たされた。国内大手2位のアシアナ航空を保有する錦湖(クムホ)アシアナグループが15日、同航空の保有株式の売却を決定したと発表したのだ。これに伴い、同グループは「事実上解体」とも伝えられている。財閥改革を掲げる文在寅(ムン・ジェイン)政権下で、財閥一族への風当たりが強まるなか、同グループの運命は風前のともしびだ。

 「アシアナ航空の未来の発展、約1万人の従業員の未来を考え、売却を決定した」

 グループは15日、取締役会の議決を経て、こう明らかにした。今後、売却手続きが進み、売却先としては別の財閥が浮上している。

 アシアナ航空では昨年から、トラブルが続いていた。

 昨夏には、国際線の機内食を出発予定時間までに積み込めず、離陸が大幅に遅れたり、機内食なしで運航したりする事態が相次ぎ、グループの朴三求(パク・サムグ)会長(当時)が謝罪に追い込まれた。

 今年になっても、監査法人が3月、決算報告書に不備があるとして承認せず、株式市場で株式が売買停止となるなど混乱。朴氏は責任を取って、グループ会長やアシアナ航空の代表取締役などを辞任し、経営から退くと発表した。

 韓国紙、朝鮮日報(日本語版)によると、グループは、朴氏一族の持分約140億ウォン(約14億円)を追加担保に出す代わり、5000億ウォン(約500億円)の追加資金支援を要求することを骨子とした自主再建計画を債権団に提出したが、否定的反応があり、アシアナを手放すことに同意したとみられるという。

 ハンギョレ(日本語版)は、アシアナと子会社が売却されれば、全体の売り上げの70%以上が抜け、資産規模も大幅に縮小するため、錦湖が中堅グループに後退することになると伝えた。

 大韓航空でも3月27日の株主総会で、同社を中核とする財閥「韓進(ハンジン)グループ」会長、趙亮鎬(チョ・ヤンホ)氏の取締役再任案が否決された。趙氏は今月7日、滞在先の米国で死去した。

 スキャンダル続きの財閥一族に対し、韓国国内の目は厳しく、受難が続いているようだ。

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