スターリンに肯定的評価、過去最高 ロシア世論調査 現状不満が背景か

 【モスクワ=小野田雄一】ソ連時代の独裁者で、政敵や民衆ら少なくとも数十万人を銃殺したとされるスターリン元ソ連共産党書記長(1878~1953年)について、肯定的な感情を抱くロシア人の割合が50%を超えたことが、ロシアの独立系世論調査機関「レバダ・センター」の定期調査で分かった。スターリンへの肯定的評価が50%を超えるのは、2001年の調査開始以来初めて。

 ロシアの国際的影響力の低下や経済低迷、不十分な社会保障、格差拡大など現状への不満が、ソ連時代の大国イメージや“安定性”への憧憬となって回答に反映されたとみられる。

 調査は3月21~27日、18歳以上の約1600人を対象に実施され、今月16日に結果が公表された。「スターリンにどんな感情を抱くか」との問いに、4%が「称賛」、41%が「尊敬」、6%が「好意的」とし、肯定的な回答が過半数を占めた。「反感」は6%で、過去最低となった。

 「スターリンはロシアの歴史にどのような役割を果たしたと思うか」との問いでも、70%が「肯定的役割」と答え、過去最高に。「否定的役割」との回答は19%で過去最低だった。

 ロシアではスターリンについて血塗られた独裁者との印象がある一方、第二次大戦の戦勝をもたらした英雄との評価も存在する。

 同センターが昨年11月に実施したソ連時代への評価に関する調査でも、66%が「郷愁を感じる」と答え、2004年以来の高水準となっていた。

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