サンダース上院議員、重要州奪還へ「米国の変革」訴え 米大統領選

 【ピッツバーグ(米東部ペンシルベニア州)=黒瀬悦成】「この大統領選は米国を変革するための戦いだ」

 かつて「鉄鋼の町」として栄えたピッツバーグ。バーニー・サンダース上院議員が14日、市内で開かれた支援者集会で力説すると、集まった約4500人(主催者発表)の聴衆が拍手と熱い歓声で応えた。

 サンダース氏は12日に中西部ウィスコンシン州、13日にミシガン州とインディアナ州で集会を行い、14日にオハイオ州を経てペンシルベニア州入りした。

 これら5州は、基幹産業だった製造業の衰退で「ラストベルト(錆(さ)びついた工業地帯)」と呼ばれる中西部から東部に至る地域の一角を占める。労組が強く、長らく民主党の地盤だったが、前回の大統領選では「労働者のために米国を再び偉大にする」と唱えたトランプ大統領が制した。

 サンダース氏は「これらの州を訪れた理由は単純だ。トランプ氏を勝たせないためだ」と述べ、中西部と東部の重要州の奪還が当選戦略の最重点課題であると強調した。

 「民主社会主義者」を自任するサンダース氏はまた、公民権運動などを例に「真の変革とは常に草の根から起きる」と指摘し、持論である「全国民への公的保険の適用」「公立大学の授業料無償化」「マリファナの完全合法化」などの実現を訴えた。

 サンダース氏は、まだ正式に出馬表明していないバイデン前副大統領を除けば民主党支持者の間で最も人気が高い。2月19日の出馬表明から4月初旬までの6週間で1820万ドル(約20億3730万円)を集めるなど、集金力でも他候補を一歩リードしている。

 ただ、前回の大統領と違い、今回は同氏と同様の主張を展開する候補が若手を中心に続出している。

 サンダース氏支持者の男性(22)は「連中は所詮、選挙向けに立場を変えた『転向進歩派』だ」と一蹴するものの、同氏にあやかろうと民主党候補の多くが我先に「左旋回」に走っている現状は、穏健な同党支持層の離反を招き、逆にトランプ氏の再選に手を貸すリスクを伴っている。

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