イスラエル総選挙 トランプ米政権、「援護射撃」奏功 対イランなどで一層の蜜月へ

 【ワシントン=黒瀬悦成】トランプ米大統領は10日、イスラエル総選挙を受けてネタニヤフ首相が続投する見通しとなったことを歓迎する意向を表明した。トランプ氏は選挙前、イランの革命防衛隊をテロ組織に指定するなど、ネタニヤフ氏への側面支援策を続けた。トランプ政権としてはネタニヤフ政権とイランの封じ込めなど、一層緊密に連携していく方針だ。

 トランプ氏は10日、ネタニヤフ氏に電話をかけ、「激戦の末の大いなる勝利を祝福した」という。「米国は、ネタニヤフ氏およびイスラエル国民と最後まで共にある」と、ツイッターに投稿した。ホワイトハウスでも記者団に、「ネタニヤフ氏は偉大な仲間で友人だ」と述べた。

 トランプ氏は3月25日、シリア南部のイスラエル占領地、ゴラン高原についてイスラエルの主権を認める宣言に署名した。今月8日にはイランの革命防衛隊を「外国テロ組織」に指定した。これまでもエルサレムをイスラエルの首都と認定したり、イラン核合意を破棄してイランへの経済制裁を強化したりしてきた。

 今回のイスラエル総選挙は、シリアを拠点にイスラエル攻撃の構えを強めるイランや、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム原理主義組織ハマスの脅威を受けた「安全保障」が主要な争点だった。

 このため、蜜月関係にあるトランプ政権からの側面支援が、ネタニヤフ氏に追い風になったのは確実だ。

 トランプ氏は、イスラエルとパレスチナの中東和平について「誰もが実現困難だと言ってきたが、ネタニヤフ氏が勝ったことでチャンスが拡大した」と記者団に語り、和平進展への期待を表明した。

 トランプ政権は、イスラム教シーア派大国イランに対抗するため、イスラエルに加え、同教スンニ派大国のサウジアラビアなど湾岸諸国やエジプトと連携を強めている。中東和平でもこれらの国々を糾合し、パレスチナに和平に応じるよう圧力をかけていく考えだ。

 ただ、ネタニヤフ政権の強硬路線にパレスチナが反発するのは避けられず、早期に中東和平をまとめ上げるのは困難な情勢だ。

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