ペンス副大統領、トルコにNATO残留か「選択」迫る

 【ワシントン=黒瀬悦成】ペンス米副大統領は3日、ワシントンで開かれた北大西洋条約機構(NATO)創設70周年の関連イベントで講演し、トルコがロシア製の地対空ミサイル「S400」の導入を目指している問題で、ことはトルコのNATO残留の是非に関わる問題だと警告し、異例の強い態度でS400導入の断念を迫った。

 ペンス氏は講演で「トルコは、歴史上最も成功した同盟の重要なパートナーであり続けたいのか、それとも同盟に損害を与えるような無謀な判断をしてパートナー関係を危険にさらしたいのか、選択しなければならない」と訴えた。

 トルコは最新鋭ステルス戦闘機F35の国際共同開発に参加し、100機の導入を計画していた。しかし、トランプ政権は1日、トルコがS400の導入を撤回しない限り、F35を供与しないと正式通知すると同時に、F35の関連部品の供給を停止すると発表した。今後は共同開発からも除外する方針とされる。

 ハッチソン米NATO大使は2日の記者会見で、トルコがS400を導入すると、他のNATO諸国の兵器との相互運用性が確保できないと指摘。また、S400と同時に米国からF35の供与を受けた場合、F35の機密情報がトルコを通じてロシアに流出しかねないと懸念を表明していた。

 ペンス氏は「NATOの同盟国が団結を脅かすような兵器を敵対国から購入するのは見過ごせない」と強調した。

 これに対し、トルコのオクタイ副大統領はツイッターで「米国は、トルコとの同盟を維持したいのか、友好関係を危機に陥れたいのか選択せよ」と反撃し、導入を撤回しない立場を強く打ち出した。

 一方、ワシントンを訪問中のトルコのチャブシオール外相は3日、「S400が脅威とならないよう、米国との作業部会を作りたい」と提案。しかし、米政権はトルコに米地対空ミサイル「パトリオット」の導入を求めるなど、事態が早期に収拾する公算は小さいとみられている。

 トルコからの報道では、S400は7月に納入が始まる見通し。

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