坂元一哉大阪大教授「トランプ氏再選へ好材料」

 ロシアの2016年米大統領選干渉疑惑に関する一部民主党議員の姿勢は、米国民の選挙で選ばれたトランプ大統領が、「米国の大統領にふさわしくないから弾劾する」といわんばかりのものだった。これは民主主義を否定しかねない。

 むろん「大統領が罪を犯したから弾劾する」というのはわかる。だが、約2年に及ぶ捜査は「大統領の犯罪はない」という結論に終わった。民主党の追及はトランプ氏の支持者をますます固めるだけの結果になり、大統領は20年の再選に向けて好材料を得た。

 そもそもロシアの干渉が選挙結果を左右するような大きなものだったかは疑問だが、米主流メディアは、いかにもトランプ氏はロシアとの共謀で選挙に勝ったという感じで報道していて、不思議だった。

 当選するはずがない人が当選し、その理由を直視したくなくて、“ずる”をしたから当選したと信じたがっているようにも思えた。

 こうした態度は、グローバリズムへの嫌悪、格差社会に対する不満、エリート層への反感などが「トランプ大統領」を誕生させた事実から目をそらさせる。次期大統領選に向けた民主党の課題は、トランプ氏を大統領にするまでに高まっている米国民の既存政治への不満をどう吸収し、支持につなげていくかだろう。

 捜査結果を受け、トランプ氏は今後(2期目が終わるまでの)6年間、大統領を続ける可能性が出てきた。トランプ氏に手を焼く米国外の勢力を失望させるものになったに違いない。(聞き手 平田雄介)

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