アフガン、強まる露の存在感 ソ連撤退30年

 【モスクワ=小野田雄一】アフガニスタンの米軍の駐留規模縮小が打ち出される中で、アフガンで存在感を強めつつあるのがロシアだ。昨年11月にはモスクワに政府・タリバン側双方を招いて和平交渉を仲介。今月5、6日にもタリバン側がモスクワを訪れ、会合を開いた。

 2月の会合について、ロシアは「主催したのは国外避難したアフガン人コミュニティーで、ロシアは場を提供しただけだ」と説明する。しかし、ロシアがアフガン和平交渉で主導権を握る米国に対抗し、アフガンに影響力を確保する狙いがあるとの指摘がある。

 根拠は、自国の安全保障と米国牽制だ。ロシアは、アフガンに隣接し、旧ソ連を構成していた中央アジア諸国を自身の勢力圏とみなす。しかし、イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」(IS)がアフガンを通して中央アジア諸国に浸透。タジキスタンでは国民1万9千人がISに加わり、同国に駐留するロシア軍を侵略者として敵視している。ISの脅威を排除し、中央アジアの権益を守るため、ロシアには和平に積極関与する理由がある。

 和平交渉をめぐり、アフガン問題を担当するカブロフ露大統領特使は「ロシアは米国と競争しない。米軍の撤収も支援する」と説明。米国もロシアの関与を歓迎する姿勢を示すものの、ラブロフ露外相は今月、「和平には全ての関係当事国が関与することが重要なのに米国は独自に密室でタリバンと協議している」と米国を批判した。

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