レーダー照射“真相”は…韓国軍の制御不能!? 文大統領と亀裂、指揮系統に乱れ

 第2の課題は、自衛隊の増強である。

 今年あたり、韓国の軍事費は日本の防衛費を追い越すといわれている。このことをどれほどの日本人が知っていようか。半島の軍事というと北朝鮮の核やミサイルばかりに目が奪われ、日本のメディアは韓国の「軍拡」をほとんど報じてこなかった。

 第2次安倍晋三政権以後、日本の防衛費が増えていることは騒ぎ立てながら、韓国の軍事費の伸びは、日本をはるかに上回ることには触れない。長年、日本が「GDP(国内総生産)1%枠」という根拠不明のキャップを自らにかぶせて足踏みしてきた間に、GDPで日本の3分の1以下の韓国が、軍事費では同額に追いついていたのだ。

 費用以外の指標では、韓国軍の人員数は日本の自衛隊の2・6倍ほどもあり、かの国には徴兵制もある。

 人員の点では、日本の自衛隊はいっそう不利だ。

 昨年、海自の新規隊員採用数が目標の6割を切るという衝撃的事態に陥り、とうとう、新規隊員の採用年齢の上限を26歳から32歳に引き上げた。民間企業でも、人手不足がいわれる好景気の昨今、年齢を引き上げても採用は依然厳しい。

 全国の自治体の自衛隊への協力は極めて消極的で、法律で義務付けられている自治体から自衛隊への情報提供も、積極的に行う自治体は全国で3割ほどだ。公立高校の就職説明会に、自衛隊がブースを出すことすら、「アレルギー」の一言で許されない。国民の9割以上が自衛隊に好感を持つとの政府の調査結果があるにもかかわらずである。

 もしある日、朝鮮半島の南北軍が手を握ったらどうなるのか。日本の3倍以上の人員と同程度の軍事費、そして、核を持つ軍事的脅威がすぐ隣に出現するのだ。これが、永遠に筆者の「妄想」であればと、今は願うばかりである。

 ■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『リベラルの中国認識が日本を滅ぼす』(産経新聞出版)、『「小池劇場」の真実』(幻冬舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本史』(産経新聞出版)など多数。

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