文在寅大統領会見、金正恩氏の“弁護人”鮮明に

 【ソウル=桜井紀雄】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は10日の年頭記者会見で、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の非核化意志に変わりがない点を強調し、金氏が提案した南北経済協力事業の再開に意欲を示すなど、金氏の“弁護人”としての側面も色濃くのぞかせた。

 金氏にとってはトランプ米大統領との再会談に向け、7~10日に訪中し、中国の習近平国家主席の支持を取り付けたのと並んで中韓という2つの後ろ盾をがっちり確保した形だ。

 文氏は、米国内を含む国際社会で金氏の非核化意志を疑う声が根深いことに絡み、文氏らと会談した金氏が「国際社会が求める完全な非核化と(金氏の考えに)違いがない点を明らかにした」と擁護した。

 金氏の今回の訪中については「米朝首脳再会談が近づいている兆候だ」とし、「米朝再会談の成功に肯定的に作用する」との見方を示した。米朝首脳再会談や金氏のソウル訪問が「遠くない時期に開催される」と前置きし、「朝鮮半島の平和を確実にできる一つの転換点になる」との期待感を語った。ただ、ソウル訪問は米朝再会談の後になるとの見通しにも触れた。

 金氏から昨年末に受け取った親書に関し「非常に誠意ある」内容だったとし、返礼として金氏に親書を送ったことを明らかにした。

 「平和が経済だ」との持論を掲げ、南北で合意した鉄道・道路の連結が「経済の新たな活路になる」と主張。中断した経済協力事業の開城(ケソン)工業団地と金剛山(クムガンサン)観光は「南北双方に利益となった」と説明した。これら事業を無条件で再開する用意を金氏が表明したことを「とても歓迎する」とし、「制裁問題の速やかな解決のために米国など国際社会と協力していく」と述べ、南北経済協力に前のめりになる姿勢を改めて示した。

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