豪首相が西エルサレムをイスラエルの首都と認定

 【シンガポール=吉村英輝】オーストラリアのモリソン首相は15日、イスラエルの首都を西エルサレムだと認定すると発表した。ただ、商都テルアビブにある大使館をエルサレムに移転する構想は先送りする。また、イスラエルとパレスチナの「2国家共存」を支持するとし、東エルサレムは将来的にパレスチナ国家の首都と承認する姿勢も強調し、反発が予想されるパレスチナに配慮した。

 モリソン氏は「西エルサレムにはクネセト(イスラエル国会)や多くの政府機関がある」と理由を述べた。ただ、大使館移転はエルサレムの地位が「最終的に確定した後」とし、まずは貿易・防衛事務所を西エルサレムに設置する。

 モリソン氏は10月、在イスラエル大使館のエルサレム移転を「検討する」と唐突に発表。ターンブル前首相の議員辞職に伴う下院補欠選挙を前に、選挙区内のユダヤ系住民の票を狙った発言と受け止められた。選挙は敗北し与党保守連合は議会で過半数割れとなったが、この“公約”の扱いが注目されていた。

 今回の決定に、野党労働党のショーテン党首は「(外交)初心者の失敗」と非難し、政権を奪還すれば「覆す」とした。隣国でイスラム教徒が国民の多数を占めるインドネシアも、経済連携協定の締結見送りを示唆して反発していた。

 トランプ米大統領は昨年12月、エルサレムをイスラエルの首都と認定し、今年5月に米大使館をエルサレムに移転。中米グアテマラなどが追随している。

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