英離脱「法的助言」で反発 窮地のメイ首相、反対派説得に奔走

 【ロンドン=岡部伸】英国が欧州連合(EU)と合意した離脱案をめぐり、英政府は5日、コックス法務長官が政府に提出した「法的助言」を全面公開した。英国が離脱後もEU関税同盟に残り続け、EU規則に縛られるリスクが明記されている。与党・保守党の強硬離脱派などが改めて離脱案に反発し、メイ首相は反対派の説得に向けた奔走を余儀なくされている。

 離脱案には、アイルランドの国境管理問題が解決されるまで、英国が事実上、EU関税同盟に残留するとの「安全策」(バックストップ)が盛り込まれている。法的助言は、この安全策が恒久的に続く可能性があると指摘した。

 政府は法的助言の一部を非公開としたが、労働党などの野党が4日、「議会侮辱」に当たるとの決議案を提出して可決された。政府は5日、これを受けて全文6ページを公開したが、労働党や政権に閣外協力する北アイルランドの民主統一党(DUP)、保守党の強硬派が批判を強めた。

 メイ氏は5日、議会で、「(合意案への)懸念は認識している。皆の意見を聞きながら前へ進む道を考えていく」と述べ、党内の強硬派と面談して協力を求めた。ハモンド財務相は5日、英議会が離脱案を承認しなければ大きな代償を払うことになる-と警告した。

 英メディアによると、政権は、「安全策」が発動される前に議会の同意を義務づけるとの妥協案で反対派の懐柔を目指しているもようだ。英議会は5日間の審議を経て、11日に離脱案の採決を行う予定となっている。

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