在韓日本企業を対象に説明会 徴用工訴訟の判決受け在韓日本大使館

 【ソウル=名村隆寛】韓国最高裁が、日本による朝鮮半島統治時代に日本企業での労働を「強制された」と主張する韓国人の訴えを認め、新日鉄住金に賠償を命じた判決をめぐり、在韓国日本大使館は15日、ソウル市内で、韓国に駐在する日本企業関係者らに対する説明会を行った。

 判決後、日本企業の間では韓国での企業活動への影響を懸念する声が出ており、日本大使館には企業からの問い合わせや相談が続いているという。説明会は、日本企業の不安を取り除くのが目的で、約70社から80人余りが参加した。

 冒頭、日本大使館の丸山浩平総務公使が「請求権問題は1965年の日韓請求権協定で解決済み」との政府の立場を説明。「日本企業の経済活動の保護を最優先に、官民の連携をしっかり取りたい」と述べた。訴訟に関する情報や日本政府の対応などの説明に続き、参加者との質疑応答が行われた。

 韓国最高裁は10月30日の判決で、新日鉄住金の再上告を棄却し、原告4人にそれぞれ1億ウォン(約1千万円)の慰謝料を支払うよう同社に命じた2審判決を確定させた。日本政府は判決を「断じて受け入れられない。極めて遺憾」とし、適切な措置をとるよう韓国政府に強く求めている。

 また、経団連、日本商工会議所、経済同友会、日韓経済協会は「今後の韓国への投資やビジネスを進める上での障害になりかねない」と懸念する共同コメントを発表。韓国政府に「日本企業の正当な経済活動が保護されるよう、適切な措置」を要望した。

 この日の説明会の対象は混乱を避けるため、日本企業の多くが会員となっているソウルジャパンクラブ(SJC)の法人会員に限られたが、一部の韓国メディアの記者が無断で侵入し、退出を命じられた。

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