「旭日旗」問題の契機はサッカー・アジア杯 奥薗静岡県立大准教授

 韓国ではもともと旭日旗は問題にはなっていなかったが、それが問題視されるようになったきっかけの一つは、2011年のサッカーアジア杯日韓戦だ。試合中に猿まねをした韓国選手が、その理由として観客席に旭日旗があったことを挙げ、韓国メディアは「怒りを抑えられなかった」などと報じ、旭日旗が広く知られるようになった。

 2つ目は、日本の極右団体のデモなどで旭日旗が掲げられている様子が韓国でも盛んに報じられるようになったことだ。これらがきっかけとなり、韓国人の間で徐々に旭日旗が日本軍国主義の象徴と認識されるようになったとみている。

 スポーツの大会などで相手が嫌がることは自制すべきと思うが、自衛艦旗「旭日旗」の掲揚自粛は話が違う。自衛隊法で掲揚が義務付けられているほか、国際慣例上も認められている以上、日本としてこのような要求は飲めないのが当然だ。

 ただ今回、韓国は海上パレード中は艦艇上に自国国旗と韓国国旗だけを掲げるよう通知した。つまり日本だけでなく他の参加国にも「軍旗(自衛艦旗)を掲げるな」ということで、日本側に配慮を見せている。

 本来、韓国政府が「国際慣例に従うほかなく、自衛艦旗の掲揚を阻止することはできない」と国民を説得すべきだが、日本と歴史が絡む話となると説得はなかなか難しい。下手をすると支持率低下を招く一方で、北朝鮮問題をめぐっては日本との関係を悪化させたくないだけに、韓国政府は対応に苦慮していた。

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